硝子体手術を受けられた方へ術後に気をつけたいポイント

手術・治療について硝子体手術を受けられた方へ
術後に気をつけたいポイント

ふだん通りの生活を送れるようになるために、手術の後はいくつか注意したいポイントがあります。

日常生活の注意点は?

  • 術後1週間は、保護用メガネを着用しましょう。
  • 入浴は、術後1週間は禁止です。
  • 洗顔・洗髪・シャワー・メイクは術後1週間は控えましょう。
  • 飲酒・喫煙は、術後1週間は控えてください。
  • 車の運転は術後1週間は控えましょう。

うつぶせを指示された場合は?

目の中に医療用ガスを注入した方は、そのガスの浮力によって網膜を眼底(眼球の奥)に押しつけて定着させる必要があるため、手術直後からうつぶせ姿勢が必要です。うつぶせは、食事とトイレ等を除いて就寝中も行います。

うつぶせの期間は疾患に応じて変わり、最短1日から最長は2週間程度です。

手術後の見え方は?

硝子体手術は、術後すぐに見え方が良くなるわけではありません。疾患にもよりますが、見え方が安定するのに半年から一年ぐらいかかることがあります。

手術の合併症について

硝子体手術では、術中・術後に以下のような合併症が起きる可能性があります。しかし、術後の見え方に大きな影響を及ぼすような合併症はきわめて稀なケースで、そのほとんどは適切な治療を施すことにより対応が可能ですので、どうぞご安心ください。くわしくは、担当の医師またはスタッフにお気軽におたずねください。

  • 網膜裂孔 網膜に弱い部分があると、硝子体を切除するときに網膜に穴が開いてしまうことがあります。こうした場合は穴を閉じるためにレーザーで手術を行います。また、網膜剥離が生じた場合は、眼内にガスを注入して網膜の治療を行います。
  • 黄斑円孔 膜と黄斑の癒着が強いと、網膜の中心部(黄斑部)に穴が開いてしまうことがあります。この場合、手術終了時に眼内にガスを入れて穴を閉じます。
  • 駆逐性出血 手術中に異常に血圧が上がったり、強く緊張する、咳き込むなどの負荷が加わると、目の奥にある動脈から大出血することがあります。こうなると手術を続けることが困難になってしまい、失明の危険性があります。手術中の痛みは決して我慢せず、早めに医師に伝えてください。(発生頻度はきわめて少なく、10,000例に1回と言われています)
  • 白内障 硝子体手術と同時に白内障手術を行わなかった場合、術後しばらくしてから白内障の症状があらわれます。硝子体手術を受けた人のほとんどに起こるため、同時もしくは時期をずらして白内障の手術をおすすめしています。
  • 眼圧の上昇 手術後は炎症がおきるため、一時的に眼圧が上昇することがあります。ほとんどの場合、点眼薬や内服薬で眼圧が下がります。
  • 硝子体出血 さまざまな原因で眼内に出血が起こり、術後の早期に視力低下が見られることがあります。出血の量が多ければ眼内の出血を取り除く処置が必要です。
  • 網膜剥離 手術後にさまざまな原因で網膜剥離を起こす場合があります。失明を防ぐために再び硝子体手術を行い、網膜剥離を治療する必要があります。
  • 眼内炎 手術後の傷口から細菌が入って目の中で増殖し、強い炎症を起こすことがあります。最悪の場合は失明の危険性があるため、抗生物質の点眼や感染巣を取り除く手術を行います。
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