白目の表面を覆っている半透明の膜が炎症を起こす病気を「結膜炎」といいます。大きくわけて[ウイルス性][アレルギー性][細菌性]の3種類があり、人にうつるものとうつらないものがあります。
さまざまなウイルスの感染によって引き起こされる結膜炎です。充血が強く、症状が強いことが特徴です。他の人に感染させる力が強く、夏場によく流行します。ウイルスの潜伏期間は5日~2週間。潜伏期間の間も人に感染する可能性があります。
アデノウイルスの感染によって起こる結膜炎です。感染力がとても強く、昔から「はやり目」と呼ばれています。
プールなどで感染し、高熱が出たりするためプール熱と呼ばれます。
残念ながら、ウイルス性結膜炎に対しての特効薬はありません。症状がこれ以上ひどくならないように、炎症を抑えるステロイド点眼薬や、細菌の混合感染を予防するための抗生剤点眼薬を使用します。
学校保健安全法により、感染力がなくなったと医師が判断するまでは出席停止とされています。
結膜炎の中でももっとも多いタイプです。身の回りにある黄色ぶどう球菌、肺炎球菌とインフルエンザ菌などの細菌に感染し、炎症を起こします。乳児期や学童期にかかりやすく、また冬に多くみられます。風邪と一緒にかかることもあります。
細菌感染ですので、抗生物質の点眼薬を使います。医師の指示通りに点眼すれば、ほとんどが数日で治ります。
目や目のまわり、手指を清潔に保ち、むやみに目にさわらないようにしましょう。コンタクトレンズを使用している場合は、レンズやレンズケースを清潔にして雑菌を繁殖させないようにしましょう。
何らかのアレルゲンによっておこる結膜炎です。花粉症に代表される季節性のものと、ダニやハウスダスト、薬品などをアレルゲンとする通年性のものにわけられます。
日常生活に支障がないように、かゆみの症状を軽くすることが中心となります。まずは抗アレルギー点眼薬を使いますが、症状がひどい場合はステロイド点眼薬を使うこともあります。
アレルギー性結膜炎を防ぐポイントは、日常生活でできるだけアレルゲンにふれないことが大切です。万が一、花粉やハウスダストなどが目に入った場合は、市販の洗眼薬で目を洗うのも効果的です。
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