白内障とは？
私たちの目の中には、カメラのレンズのような働きをする水晶体という組織があります。通常の水晶体は透明なのですが、年齢を重ねると白く濁ってしまうことがあります。水晶体が濁って視力が低下してしまった状態を「白内障」といいます。
どんな症状？
ものがぼやける、かすんで見える
光がまぶしい
明るいところで見えにくい
人やものが二重に見える
メガネをかけても視力が出ない
原因は？
白内障のおもな原因は加齢によるもので、年齢とともに水晶体を構成するたんぱく質がトラブルを起こして、水晶体が濁ってしまいます。残念ながら、一度濁ってしまうと透明な状態に戻ることはありません。
| 白内障の種類 | 原因 |
|---|---|
| 加齢性白内障 | 加齢 |
| 全身疾患に合併する白内障 | アトピー性皮膚炎、糖尿病など |
| 先天性白内障 | 風疹 など |
| 外傷性白内障 | 目のけが など |
| 併発白内障 | ぶどう膜炎 など |
| その他 | 放射線、薬剤（ステロイド剤） |
どんな治療をするの？
白内障は、きちんと治療すれば視力を取り戻すことができる病気です。検査で白内障が発見されても、生活に支障がなければ、あわてて治療する必要はありません。ただし、他の病気を併発する可能性もありますので、症状が気になったら眼科を受診しましょう。白内障の治療は、病状の進行段階によって異なります。
初期症状なら点眼薬
視力の低下や目のかすみなど、日常生活に支障がない初期の段階では、点眼薬で進行を遅らせられる場合もあります。ただし、お薬で濁った水晶体をクリアに戻すことはできないため、あくまで白内障の進行を抑えることが目的になります。
「不便だな」と感じたら、早めに手術を！
白内障が進行したら、手術しか治療法はありません。いつ手術を受けるかは「生活上不便だと感じたとき」と考えて問題ありません。しかし、進行した白内障をそのままにしておくと他の病気につながる場合もありますので、医師の判断を優先して手術時期を決めたほうがよいケースもあります。
どんな手術？
白内障の手術は、カメラで例えるとレンズ交換と同じです。現在では「超音波乳化吸引術」が一般的です。まずは、濁った水晶体を超音波で粉いて取り除き、その代わりに人工水晶体である眼内レンズを挿入します。白内障の手術は、多くの患者さんが安心して受けることができる手術のひとつです。
予防するには？
白内障は、年を重ねれば誰にでも起こる目の老化現象だといわれています。しかし、日常生活で次のようなことに気をつければ、酸化ストレスの発生が減り、白内障の発症を遅らせることができるといわれています。
- 紫外線やブルーライトから目を守る
- 野菜・果物を積極的に摂取する
- タバコをやめる
- 高血圧や糖尿病などを予防する
- 適度な運動をする
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